電脳文字対話 7
私 :民主党の永田寿康議員が衆院予算委員会で、ライブドアの堀江前社長が部下に対し、自民党の武部幹事長の次男に資金提供をするよう指示したとされるメールのコピーを公表して、武部幹事長を詰問したことに関連して、永田氏及び民主党が立証責任を果していないということでマスコミ及び自民党が大騒ぎしているけど、僕はこの問題でこんなに大騒ぎする必要がどこにあるのかと思うね。自民党は現在政権与党であり、いわば権力の権化のような存在だ。野党が少し失敗したからといって、全マスコミが集中的に与党の味方をして、耐震偽装問題における伊藤公介問題などいわば与党の闇の部分を押しのけてまで優先して報道することではないだろう。
彼:911選挙の時と同じように、マスコミは明らかに自民党の戦略に意図的にかどうかは分らないが乗せられてしまっているね。たしかに、マスコミは本来ならば、野党による伊藤公介の証人喚問要求をつっぱね続けている自民党を批判することの方を優先するべきだろう。
私 :マスコミの論調とは逆に、民主党はこれからも武部幹事長の闇の部分を徹底的に調べあげ、多少拙速な行動に出てしまったかもしれない永田議員の名誉のためにも頑張ってほしいね。僕は正直いって政権交代のない日本の政治にいいかげんうんざりしている。この数年間の小泉政権は、「改革!」「改革!」と連呼するだけで、既得権益を守ろうとする勢力との癒着の構造は一向に改善されていない。それは、今も自民党が道路特定財源を一般財源化しようと目論んでいることからも明らかなことだろう。特定財源に余剰金が出てきているのに、自動車取得税など今まで余分に取ってきた税金をなくしてそのお金を国民に返すというのではなく、それを財務省が懐に入れ他の用途に使おうとしている。これは国家が泥棒しているようなもんだろう。
彼 :ところで、トリノ五輪の女子フィギュアスケートで荒川静香が金メダルをとったね。
私:あれは快挙だね。僕は女子フィギュアの世界で、日本人などアジア人が金メダルを取れるとは全く考えていなかったから、本当にびっくりしたよ。ああいう美的な面も評価の対象になるような競技では、白人による白人至上主義の採点基準が暗黙のうちに前提されているものだと勝手に思い込んでいたからね。今回はそういう意味で認識を新たにしたよ。やっぱり偏見はいけないね。
彼:ただ、荒川さんは、アメリカで練習したり外国人のコーチをつけたりして、欧米的な習慣をよく理解していたんじゃないかな。欧米的な美的センスにかなうものを知らず知らずのうちに身につけていて、僕はそれが演技にも出ていたような気がするよ。
私 :なるほど。もちろん、それに加えて、肝腎要のスケート技術の方もトップレベルだったことはまちがいないね。今回彼女が金メダルを獲得した演技は、僕はビデオ録画で観たんだけど、フリープログラムで彼女が選曲したイタリア歌劇『トウーランドット』は、お姫様が氷の心を溶かしていくストーリーだけど、彼女がこの曲にのって優雅に華麗に氷上を舞う姿が、これまで封印されていたアジア女性の美が開花され、それが全世界に認められる画期的な過程のようにも思えて、何だか爽快な、馥郁たる感動がこみ上げてきたよ。かつて『グリーン・ホーネット』でアジア人の裸は見せられないと差別され、上着を着るよう監督から指示されたブルース・リーも草葉の陰から喜んでいるんじゃないかな。
私:そこまで話を拡大させてしまう君も凄い(笑)
(2006年2月26日記す 2026年3月31日再掲)